SSブログ

今のイランは国際社会に強い影響力がある [国際]

イラン新大統領が指名した閣僚たち (2013/08/05)

イランのローハーニー大統領が、4日日曜、国会での宣誓式の後、閣僚名簿を国会に提出した。予想通り、ローハーニー新大統領は、各省のトップとして、責任感のある専門的で経験豊かな、名の知られた人物を指名した。新政府と国会の協力の展望が明るいことから、指名された閣僚のほとんどが信任されると見られている。

 b19c464153159a19d58ee33b0d696446_L.jpg

ローハーニー大統領は、石油大臣にザンゲネ氏を指名した。ザンゲネ氏は過去に、建設ジハード省や石油エネルギー省の大臣を務めた経験がある。彼は省庁に20年勤め、最も経験が豊かな大臣である。

ローハーニー師はさらに、経済学者であるタイエブニヤー氏を経済財政大臣に指名した。タイエブニヤー氏は、第5期から8期政府の経済委員会の書記長、国家運営企画機構の経済次官を務めた経験がある。

商鉱工業大臣に指名されたのは、ネエマトザーデ氏である。彼は過去に工業大臣を務めたことがある。

外務大臣には、ザリーフ氏の名前が挙がった。ザリーフ氏は、2002年から5年間、イランの国連大使を務め、外交分野では、よく知られた人物である。ローハーニー師によるザリーフ氏の指名を受け、外国の政界やメディアでは、イラン新政権の外交政策に関して様々な憶測が飛び交っている。

イラン国防軍需大臣には、デフガーン氏が指名された。彼は1980年代のイラン・イラク戦争で革命防衛隊の司令部や国防省の次官を務めた。

さらに、計画予算機構の長官や高等教育文化大臣の経歴を持つナジャフィー氏が、再び、教育大臣に指名された。

ローハーニー師は、科学技術大臣として、ミーリーモンファレド氏を指名した。彼は科学省の技術次官、科学研究機構の長官、科学省の文化・学生担当次官を務めてきた。

イスラム文化指導大臣には、ジャンナティ氏が任命された。ジャンナティ氏は、文化指導省の国際担当次官、クウェート駐在大使、内務省の政治次官を歴任している。

情報大臣には、アラヴィー師が指名された。彼は法学者であり、現在、専門家会議のテヘラン選出議員で、国会議員を務めたこともある。この他、現在、会計検査院長官を務めるラフマーニーファズリー氏は、内務大臣に指名された。エネルギー大臣には、チートチヤーン氏の名前が挙がっている。

通信大臣に指名されたのは、ヴァーエズィー氏である。ヴァーエズィー氏は27年前に外務省に入省し、10年ほど前から、公益評議会研究所に所属している。

スポーツ青少年大臣には、ソルターニーファル氏が指名された。彼は3つの州の州知事を務めた経験がある。

保健医療教育大臣には、眼科医のハーシェミー氏が指名された。彼はかつてテヘラン医科大学の医学部の部長を務めていた。

農業大臣や道路交通大臣を務めた経験のあるホッジャティ氏が、再び、農業大臣に指名された。

さらに、ローハーニー師は、道路・都市開発大臣にアーホンディ氏を指名した。アーホンディ氏は、以前、住宅都市開発大臣として活動した。

労働協同組合福祉大臣には、ラビーイー氏が指名された。彼は情報省で重要なポストに就いていた。

イラン国会は、これから1週間、ローハーニー師の提出した指名閣僚について検討し、1週間後に、大統領と閣僚が出席する会議で信任投票を行うことになっている。<引用 iran Japanese Radio


先月上旬の記事を読んでいて、イランを考えていた。この国は軍隊が二つあり、その軍隊を司るのは最高指導者であって大統領ではない。大統領は行政府の長でしかない。そんなイランが国連でシリア問題で頑張っているようだ。

イランはペルシアの時代からローマ帝国、モンゴル帝国、オスマン帝国と侵略や紛争に巻き込まれている国である。オスマン帝国の時代には現在のイラク領域を失っている。近年においてもイギリスやロシアから干渉され戦争をしている。イランが消滅することなく現在も国があるのは、12イマーム派の影響があるからだろう。

ガジャール朝のとき日露戦争で日本が勝利したのは議会制と大日本帝国憲法を有した立憲国家だからではないかと、議会制導入を果たし、イラン立憲革命へ至るが達成できなかった。パフラヴィー朝のとき帝政が倒れ、ホメイニー師の指揮したイラン・イスラーム革命が、イラン・イスラーム共和国となったのだが、そこには日本と同じような歴史を見ることができる。

日本が幕藩体制において征夷大将軍が大政奉還しようとしたところ、王政復古の革命があり、立憲国家として日本がスタートしている。この立憲国家を目指したイランも幕藩体制のような帝政に終始符を打って12イマーム派の王政復古を成し遂げた。帝政において王はいるが、征夷大将軍でしかない。その上に指導者がいる。それが12イマーム派と云うことになる。

イランの歴史はホメイニー師が最高指導者のとき明治時代に相当し、現在の最高指導者ハーメネイー師は大正時代に相当するに違いない。歴史の潜流は同じ目標があるから同じ流れになる。日本が日露戦争に勝利したように、今イランが戦争を始めれば勝利するに違いない。しかし、イランは欧米から侵略挑発された経験が豊富だからその分日本よりも強いに違いない。

米国のケリー長官が振り上げた拳を体裁よく降ろす方向を模索し始めている。それは正しいことである。21世紀はじめに行っていた謀略で紛争を起こし利権を手にする時代は終わったに違いない。

今のイランは国際社会に強い影響力がある。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。