シリア副首相、「ジュネーブでシリア停戦に関する協議」
シリアのジャミル副首相が、シリア問題に関するジュネーブ2国際会議で、武装勢力との停戦に関する協議が行われることを明らかにしました。
フランス通信が20日金曜、伝えたところによりますと、ジャミル副首相は、「シリアの内戦はこの危機の解決法ではなく、ジュネーブ2会議では、停戦に関して協議が行われる」と語りました。
さらに、ジュネーブ2会議でのシリアの提案について、「シリアが提案するのは、外国による介入の終了、停戦、シリア危機終結のための外交活動の開始である」と語りました。
アメリカとロシアは、最近、シリアの化学兵器の廃絶について合意し、これにより、アメリカなど西側の攻撃の可能性が低下し、現在は協議による解決の可能性が高まっています。
ジュネーブ2国際会議の日程は明らかになっていませんが、シリアの化学兵器の管理に関するロシアの提案により、近い将来に開催され、シリアの問題について話し合われることが期待されています。<引用 iran Japanise Radio
米国のがシリアへの軍事介入をしないと宣言したものではない。ロシアが米国にシリアの化学兵器の廃絶の提案を受け入れさせた段階であり、ロシアがシリアに対しても同じ提案をし、アサド大統領が受け入れたことから、次のステップとして、まず停戦をするというものだ。停戦をしなければ、化学兵器が体制派・反体制派に再び使用される懸念があるからだ。もし、停戦協議が合意に達しなければ、話がご破算になる事も考えられ、内戦の中で化学兵器が再び使用されれば、米国は躊躇なく軍事介入に踏み切ることになる。
記事で伝えている内容は「ジュネーブ2国際会議で、武装勢力との停戦に関する協議が行われる」とだけ書いてある。武装勢力を我々は一括りで見ているが、混成でしかなく、統率されてはいないから、停戦協議が行われるとするならば武装勢力の一部でしかない。だから、停戦後の戦闘はなお続く事が予想される。そして、性懲りもなく、米国、イスラエル、サウジアラビアなどが裏で糸を引き化学兵器を使用させるという筋書きが思い浮かぶのである。
次に化学兵器が使用されれば、「それ見たことか、ロシアの提案で問題は解決できなかったではないか」と米国は主張するに違いない。この国際会議では、「再度化学兵器の使用があれば軍事介入する」事を反体制側に念押しすることだろう。そして、それは米国が国連安全保障理事会にも納得させる十分な時間を得たことにもなる。この国際会議で反体制派武装組織と話し合うのは、単に米国にアリバイ作りの時間を与えるだけでしかないのではないかと怪しんでいる。
しかし、ここまでロシアは世界に対して「化学兵器廃絶」という錦の御旗を手に入れ振りかざしたことから、アサド大統領を亡命させ反体制側武装勢力のなかで勢力が強い組織を取りこみロシア傀儡政権を樹立させるかもしれない。それがロシアの核心的利益となる。
そうした考えを踏まえると、米国もロシアもずる賢さにおいて大差がない。他国の内戦という火に油を注ぐのは常に大国の核心的利益があるからである。大国に正義があるということを信じるのが常識ならば、それは大きな誤りであり非常に危険に違いない。
北方領土問題が存在するのは米国と旧ソ連の二大国の核心的利益の結果によるものでしかない。今シリアに関する報道記事を読んでいると大国の潜流を感じるのである。
2013-09-21 18:03
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